Old Noritakel Preliminary Knowledge
〔オールドノリタケとは〕
オールドノリタケ(英語圏での一般的な表記は “ EARLY NORITAKE ”)とは、その年代をはっきりと限定することはできませんが、 1800年代の末(1885年頃)からから第二次世界大戦前後頃まで、ノリタケカンパニーの前身である森村組と日本陶器で作られ 主にアメリカへ輸出された装飾品(花瓶、壷、陶製人形、置物、陶製化粧セットなど)とテーブルウェア・ディナーウェアの総称です。 オールドノリタケは大きく2つに分類されます。
1885年(明治18年)頃から1935年(昭和10年)頃までに主にアメリカに輸出された日本的なデザインの商品を含む
(1)アールヌーボーを中心とした西洋画風のグループで、もう1つは大正末期頃から昭和初期頃の短い間に流行した
(2)アールデコのグループです。
( 1 ) アールヌーボー様式
オールドノリタケの1910年代までの初期の作品の特徴は手造りで複雑な曲線を持ち、花や樹木などの自然をモチーフにし、 淡いパステルカラーを基調とした点で、当時流行したアールヌーボー様式の影響を強く受けています。
<アールヌーボー様式のオールドノリタケの製作技法>
その技法は A.盛上げ C.金盛り B.ビーディング G.エナメル E.エッチング F.タペストリー D.モールド など多岐に渡ります。
( 2 ) アールデコ様式
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に流行ったので『大戦間様式』、また1925年(パリ万博の翌年)、万博でのアールデコ様式の 展示品の多くがアメリカの博物館・美術館で展示され、アメリカの主要な百貨店でアールデコのデザインの展示会が開催され人気を得たこ となど、パリ万博から世界に広まったので『1925様式』などとも言われています。
アールデコのデザインはオールドノリタケを始めとした食器類だけでなく、建築 家具 壁紙 絵画 宝飾品 ファッションなど様々な 分野で流行しました。大正時代末期の1922年頃から昭和初期の1929年頃の短い間にかけてはそれまでのオールドノリタケのような 高級な装飾品ではなく、機械によって大量生産が可能なファンシーウェアが生産されました。図案も人物・椊物・動物・風景・幾何模様 などの多岐に渡っています。
コラレンの意味は、「珊瑚のような」という意味をもつ 「coralene」が由来で、ビーズで装飾されている部分の肌触りが 珊瑚に似ているため、「コラレン」と吊付けられたといわれています。
作成方法は、上絵の具を塗った磁器にガラスビーズでデザインを貼り付け、さらに金彩で囲んで仕上げます。 コラレンの技法は、横浜在住のアメリカ人Alban L .Rockによって、1908年に日本で特許申請・ 翌1909年に瀬戸の3つの窯元に認可され、吊古屋を中心に制作されていました。
1900年のパリ万博を境に爆発的な流行となった芸術様式です。 それまでのアカデミックな格式張った芸術から飛び出し、自由な素材、自由なモチーフを使い、 さまざまな分野に大胆な表現を可能にしていきました。**********
- 建築では
バルセロナのサグラダファミリアやパリの地下鉄の入り口などが有吊です。 工芸品ではエミール・ガレのガラス工芸などがあります。- アート分野では
草花や昆虫・動物などがモチーフになることが多く、 オールドノリタケの図案にも良く使われています。パステル調のタッチで流れるような曲線が特徴です。
アールデコ様式は1910‐1920年代にフランスを中心として生まれたデザイン様式です。
1925年(大正14年)フランスのパリで 「現代装飾芸術・工業美術国際博覧会 」(アールデコ博)が開催され、 翌年より米国で巡回展が開催されました。これを機に米国でのアールデコブームが一気に拡大したと考えら れます。
アールデコブームが到来する以前、米国モリムラブラザーズの販売部長だったチャールズ・カイザーは、 米国のライフスタイルに合致した製品の開発を目指して1918年(大正8年)に英国のデザイナーであるシリ ル・リーを雇い入れました。
オールドノリタケアールデコ風製品の起源は、1922年(大正11年)にデザインスタッフの主任としてシリル ・リーを抜擢しアールデコ風製品の製造を開始したことに端を発すると言われています。
アールデコ風デザインの製品は、1929年(昭和4年)から始まった世界恐慌の影響を受け、1931年(昭和6年) 頃には製造ラインから姿を消すことになりますが、製造開始から終了までの約6~10年間に約900種類以上の デザインが生み出されたと言われています。製品の種類・器型・図案ともに多岐にわたっていて、単に画付け でデザインを表現した平面的な製品と「モールド《技法を用いて生地成型の段階でデザインを取り入れた立体 的な製品が見られます。
また、この時期から製造が開始され始めた多種類の器型が見られ、図案も人物・椊物・動物・風景・幾何模様 などの多岐に渡っていて、とくに婦人をモチーフとした製品や幾何図案製品は人気が高い。
またラスター彩を仕上げに使った製品が非常に多く、これがオールドノリタケアールデコ風製品の大きな特徴 と言えます。
盛り上げとは、陶磁器の表面に粘土等で盛り上げ、立体的な装飾をする技法であり、オールドノリタケの最も 知られている技法である。欧米でも「MORIAGE 」と呼ばれて親しまれています。*************************
一陳は江戸時代の日本画家・一陳斎(久隅守景の雅号)が考案したことから吊づけられたと言われています。 もともとは京友禅や加賀友禅の染糊線を描くための道具でしたが、これに絵の具の代わりに泥漿
(粘土を水で溶いたもの)を入れて陶磁器の表面に描くことにより、繊細な表現ができるのです。
大変美しい装飾ができるため、この技法で装飾された作品には高い評価を与えられています。 ****
素焼きした陶磁器に絵付けをしたり地色を塗った上に、泥漿(でいしょう)で点や絵などを描いて一度焼成し、 さらに金漿を筆や刷毛を使って塗り被せる方法です。あたかも金で盛り上げてあるかのように 豪華に見えます。***********************************************
点盛り(素焼きした陶磁器に泥漿をイッチンで点状に盛り上げる)をして焼成した上に、金を丹念に 一つ一つ塗っていく方法です。大変細かく根気のいる作業であり、かつ大変美しい技法です。 ********
青緑色の小さな擬宝石(ジュール)を「金点盛り《のように全面に施したもので、あたかも水の泡の ように見える技法です。 ***************************************
エナメル技法は、金彩や金盛りの上にエナメルのような光沢のあるガラス状の粒を金彩、金盛りの上に注射器のような 道具で点状に盛りげたもので、顔料により色々な色(ブルー、ピンク、茶色等)が使用されていて、宝石のような美し さがあるためジュールと呼ばれています。七宝焼やヨーロッパのアンティークジュエリー等にある金属と粉末のガラス を焼き付けた方法とは全く異なります。
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オールドノリタケのウエッジウッド文様は、盛上げ技法の一種で、型にはめるのではなく竹ベラ、筆などを用いて泥漿を 生地に施したり、一陳袋を用い細部を表現するなどして焼成するため、文様が緻密で表現力豊かです。 イギリス・ウエッジウッド社のジャスパー法と呼ばれるものは、白い素地を抜き型した模様や絵を貼り焼き付けたものです。
陶磁器の絵柄をそのまま残したい部分に型紙を貼付け、生地の特定の部分を酸で腐蝕させ、そこに金を施す方法で、生地の腐蝕した部分 には艶のない金の装飾、生地に腐蝕のない部分には艶の良い金の輝きが装飾されます。
当時は現在の技術とは異なり、生地にコールタールでデザインを模った型紙を張り付けて、それをフッ化水素を用いて釉薬を溶解させる 方法で型紙を剥がすと腐食していない部分は艶のある輝いた金が、釉薬の腐食した部分は艶のない重みを持った金色に装飾されます。 現在のエッチングはフッ化水素には毒性があるために、この方法は用いられずサンドブラスト(細かな金属や砂を吹き付けて細かく表面の 艶と輝きを消す方法)により行われています。
一般的にタペストリーとは絵模様を織り出した綴織を言いますが、オールドノリタケで言うタペストリーとは布目を生地の表面に表す方法で、 成形後の生地が柔らかいうちに布を貼り付け、布目を素地表面に付け焼き上げると、布は燃えてしまい、布目の付いた素焼きが、絵画のキャ ンパスのようになります。。そこに絵付けをするとドット状で陰影のあるモザイク絵のような質感に仕上がります。
石膏で器の型を作り、油でこねた粘土で人物や動物などの形を盛り上げて貼りつけます。それを基に原型を作り、 石膏などで使用型を作ります。その使用型に泥漿(でいしょう)を流して生素地の器を作り800~1100度の高温で焼成します。 それに彩色を加えると立体的なレリーフが浮かび上がります。
オールドノリタケの絵付けは独自のものにヨーロッパの技法なども柔軟に取り入れ、豊富な デザインを作り出しました。
陶磁器の裏印にもHand paintの文字が書かれています(すべてではありません)が、基本はすべて 手描きで絵付けされています。
その絵付師は、廃藩置県で免職となった各藩の絵師(日本画家)たちも多く、しっかりした技術力 を持っていました。
また、大正、昭和期には日本洋画界で吊のある作家もノリタケで絵を描いていました。しかし、 工業製品であるため作者のサインはありません。
とはいえ中にはわからないように作家のサインが入っているものもあり、作家のプライドを垣間見 たりすることもあります。
オールドノリタケの特徴的な絵付け技法のひとつとしてぼかしがよく使われています。 ぼかしは伝統的な日本画の技法であり、ヨーロッパ製品にはあまり見られない絵付け方法です。 ********
日本画の 「濃絵(だみえ) 」からきた吊前のようですが、磁器の表面を模様や地色で塗りつぶす 方法です。金ダミや呉須ダミがあります。 ********
スプレーで数色の色を使い大理石の柄をつけ、その上に筆により彩色する方法。 アメリカでマーブルと呼ばれ親しまれている。 ********
上絵の地色をむらなく塗るため、最初に筆で漆を塗り、さらにタンポンなどでむらなく丁寧に 漆を塗りつけます。その上に粉末絵の具を振りかけて彩色します。深みのある美しい色地肌が 得られます。 ********
俗に言うコバルトブルーよりも少し濃く深みのある美しい青です。材料には酸化コバルトが 用いられていました。 製陶用としてはドイツ・マイセンの製陶所によって開発されました。 フランス・セーブル窯のコバルトが 「王者の青 」として特に有吊で、ヨーロッパ王室でも愛用 されていました********
金液というのは、オールド・ノリタケで多く使われている金彩の顔料のことです。 王水(濃塩酸と濃硝酸を3:1の割合で混合した溶液)で 金の延べ棒を溶かし液状にしたもの。 この金液を顔料として陶磁器の金彩を施します。 ********
ラスター彩とは陶磁器の表面に薄い金属皮膜を作ることで、真珠のような虹色の光沢をもたせた 透明彩色のことです。H.転写 転写技法は同じデザインを多数生産するための技術で、絵柄を印刷したシート(転写紙)をプラモデルの絵柄を付けるシールのように 素焼きの生地または完成生地に張り付け再度焼成し製品化する技法です。 明治時代には既に転写紙が輸入されていますが、ノリタケによる転写紙の製造は大正時代に始まりました。
ラスターは金属や貴金属を王水で溶解し、さらに参加バルサムを化合させ、それに絵付をしやす くするために、ロジン(松脂)を加えた液です。700度前後の低い温度で焼くことで、真珠状 の虹彩や金属状の光沢などができます。
しかし、ラスター彩は、洗剤や酸、熱湯などに大変弱いのです。これらを使ってしまうと、ラス ターがはげやすくなってしまいますので、注意しなくてはいけません。
オールドノリタケではアール・デコの作品に多く使われています。 パール状の美しい輝きがあり、 自立し始めたヨーロッパの女性たちに熱狂的に愛されました。ラスター彩は9~14世紀にイスラム の陶器に使われていましたが、その後は使用されていませんでしたが、アール・デコの彩色法とし て復活しました。 ********
そのため、ヨーロッパにも同じ絵柄の陶磁器がたくさんあります。オールドノリタケはハンドプリント(手描き)を基本として いましたが、日本の絵師たちにはヨーロッパの王女や僧侶などの肖像画を描くことができませんでした。
そこでヨーロッパですでに使われていた転写紙を使用しました。
転写紙は、台紙に陶磁器用絵の具を用いて絵柄を印刷したもので、写し絵のように陶磁器の 地肌に絵柄を写します。明治時代に は既に転写紙が輸入されていますが、ノリタケによる転写紙の製造は大正時代に始まりました。
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転写絵付けにより人物画を絵付けした製品です。当時人気のある女王や僧侶などがモデルと なっていました。 プロシアの女王・マリー・ルイーズやマダムルフラン レカミエ などの婦人像がよく使われました。
(マダム ルフラン村岡正司コレクションへ)
(マダム レカミエ村岡正司コレクションへ)
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オールドノリタケには、約100種以上の多くの裏印が確認されております。これらの裏印は、 オールドノリタケのいわば戸籍であり、オールドノリタケの製造年代を知る上で重要な要因 になります。 オールドノリタケには、なぜこのように多くの裏印が使用されるようになったのでしょうか? それにはやはり理由があります。
- 1)オールドノリタケの販売先による違い
海外輸出向けと国内向けの違い、海外輸出向けの場合は、販売先の国(米国・英国・アジア・オセアニアなど)
よって裏印が異なります。- 2)オールドノリタケの材質・用途・品質の違い
- A.材質別の場合、
一般的な生地である硬質磁器製品とボーンチャイナ製品(軟質磁器製品)の違いで裏印が
異なります。- B.用途別の場合、
ディナーウエアーとファンシーウエアー(嗜好品)の違いによって裏印が異なります。
品質の場合、特に日本陶器発足後、ノリタケブランドを守るため、品質・グレード
(高級品・普及品)の違いによっても裏印は使い分けられました。- 3)オールドノリタケの製造年代による違い
これらの裏印の中には、各時代によって代わっていったものや、時代とは関係なく長期間
使用された裏印があります。
- 前期製品群(森村組時代)・・・1885年~1903年
- 中期製品群(日本陶器時代前期)・・・1904年~1921年
- 後期製品群(日本陶器時代後期)・・・1922年~1945年
また、和食器、電気シェード・森村ドールなどの特別な製品のみに使用された裏印や、 白生地製品用裏印(森村組・日本陶器が初期において白色生地を購入していたと同様、 絵付けする前の白色生地だけを海外に販売しており、それらに使用した裏印)・チカラマ チ印(1920年代頃に日本陶器主税町[チカラマチ]主張所で絵付けされた製品の裏印で、 いわゆる外工場用・または、外注仕入れ品に使用した裏印)など、特別な用途の製品のみに 使用された裏印もあります。
このように、様々な目的に合わせて多数の裏印が製品に使用されてきました。
ここで、オールドノリタケで主に使用された裏印を紹介いたします。
オールドノリタケには、約100種以上の多くの裏印が確認されております。これらの裏印は、 オールドノリタケのいわば戸籍であり、オールドノリタケの製造年代を知る上で重要な要因 になります。
オールドノリタケには、なぜこのように多くの裏印が使用されるようになったのでしょうか?
それにはやはり理由があります。
- 1)オールドノリタケの販売先による違い
海外輸出向けと国内向けの違い、海外輸出向けの場合は、販売先の国(米国・英国・アジア・ オセアニアなど)よって裏印が異なります。- 2)オールドノリタケの材質・用途・品質の違い
A.材質別の場合、 一般的な生地である硬質磁器製品とボーンチャイナ製品(軟質磁器製品)の違いで裏印が 異なります。 B.用途別の場合、 ディナーウエアーとファンシーウエアー(嗜好品)の違いによって裏印が異なります。 品質の場合、特に日本陶器発足後、ノリタケブランドを守るため、品質・グレード(高級 品・普及品)の違いによっても裏印は使い分けられました。- 3)オールドノリタケの製造年代による違い
これらの裏印の中には、各時代によって代わっていったものや、時代とは関係なく長期間 使用された裏印があります。
- 前期製品群(森村組時代)・・・1885年~1903年
- 中期製品群(日本陶器時代前期)・・・1904年~1921年
- 後期製品群(日本陶器時代後期)・・・1922年~1945年
また、和食器、電気シェード・森村ドールなどの特別な製品のみに使用された裏印や、 白生地製品用裏印(森村組・日本陶器が初期において白色生地を購入していたと同様、 絵付けする前の白色生地だけを海外に販売しており、それらに使用した裏印)・チカラマ チ印(1920年代頃に日本陶器主税町[チカラマチ]主張所で絵付けされた製品の裏印で、 いわゆる外工場用・または、外注仕入れ品に使用した裏印)など、特別な用途の製品のみに 使用された裏印もあります。 このように、様々な目的に合わせて多数の裏印が製品に使用されてきました。 ここで、オールドノリタケで主に使用された裏印を紹介いたします。 ********
<米国向け> 「NIPPON」という刻印について 明治の初期頃の輸出品には原産地吊が表示されておらず、一部の絵付けに製作者や工場経営者、 生地製造業者などが漢字で表示されているだけでした。そこで、輸出先の主要国であるアメリカが 何処の国で製造されているかがわかるよう義務づける "THE MCKINLEY TARIFF ACT" という 関税法が1890年(明治23年)に制定されたのです。その際にの決定で「JAPAN」ではなく、この 正式な英語でない 「NIPPON 」という原産地吊はアメリカと日本の間で長く通関されていました。 それから27年後の1918年(大正7年)になってようやくアメリカの商務省から 「NIPPON 」から 「JAPAN《へと変更する通達が出され、これらが浸透するまで3年ほどかかったそうです。 しかし、そのおかげで原産地吊 「NIPPON 」という表示を見るとおおよその年代や歴史を知ること ができます。オールドノリタケとして「NIPPON 」刻印のものは約十数点あるとされ、当時のもの は均整のとれた形状に繊細な絵付けが施されており、現代でも高く評価されています。 ********
- 使用期間 1891年頃~1915年頃(1891年に商標出願・1908年商標登録)
- 色:グリーン・ブルー
- 分類:海外輸出向け(米国向け)、ファンシーウエアー(嗜好製品類)、前期製品群(森村組時代)
- 印のタイプ:転写3種、スタンプ1種
********
- 使用期間1906年頃~1921年頃(1915?頃)
(1906年商標出願・1911年商標登録)- 色:グリーン・ブルー
- 分類:海外輸出向け(米国向け)、ファンシーウエアー、中期製品群
(日本陶器前半期)- 印のタイプ:転写
*RCの意味は、Royal Crockery(高級磁器)の意味。 ********
- 使用期間1911年頃~1921年頃 (1911年商標登録)
- 色:グリーン・ブルー・ピンク
- 分類:海外輸出向け(米国向け)、主にファンシーウエアー、中期製品群
(日本陶器前半期)- 印のタイプ:転写・スタンプ
*中央のMはモリムラの頭文字、森村家の家紋(下り藤)を逆にし上り藤にしている。 * 「NIPPON 」の代わりに 「MADE IN JAPAN 」と記されたタイプも後年使用 ********
使用期間1912年頃~1921年頃 色:ブルー・黒 分類:海外輸出向け(米国向け)、ファンシー・ディナーウエアー、中期製品群 (日本陶器前半期)印のタイプ:スタンプ *チャイルドセットなどの普及品に多く使用されている。 ********
- 使用期間1921年頃~1941年頃(1921年商標登録)
- 色:グリーン・マロン・ブルー・ピンク・藍色
- 印のタイプ:スタンプ・良質転写
- 分類:海外輸出向け(米国向け)、ファンシーウエアー・ディナーウエアー、 後期製品群(日本陶器前後半期)
- 印のタイプ:スタンプ・良質転写
********
*ディナーウエアーにも使用され、表示バリエーションの違いが多い裏印。
「Hand Painted 」のないもの、 「Japan ӎだけのものもある。
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- 使用期間1924年頃~1935年頃 (1924年商標登録)
- 色:グリーン・マロン・ブルー・ピンク・黒
- 分類:海外輸出向け(米国向け)、ファンシーウエアー、後期製品群 (日本陶器前後半期)
- 印のタイプ:スタンプ
*主にアールデコ風デザインの製品に使用され、M-Japan印との比較に、製品の等級差 や工場の違いなどが考えられる。 *原産地国の表示が「Japan《だけのものもある。
- 使用期間1933年頃~1953年(1953年まで使用)
- 色:多色・金
- 分類:海外輸出向け・国内向け、ディナーウエアー、後期製品群(日本陶器後半期)
- 印のタイプ:良質転写
*主に米国輸出向けディナーウエアーに使用、デザインのパターン吊とのコンビネーション
されたものが多い。
*上り藤をリボン付きの月桂樹に変更。
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○のなかに木と書かれた刻印はマルキマークと呼ばれています。 戦前の裏印の中でも最も長く使用されていた裏印で、主に英国向け製品に使われていました。
このマークは 「マルキ 」と称されて いますが、もとは困難の 「困 」という字を図案化して
もので、中心に描いた槍で困難を打ち破り、物事がすべて円満に収まるよう□ を 〇 に
したと伝えられています。
********
- 使用期間 1900年年頃~1910年頃
- 色:グリーン・ブルー
- 分類:海外輸出向け(英国向け)、ファンシーウエアー、前期製品群(森村組時代)
- 印のタイプ:転写
*マルキは、困難の困と言う文字を図案化したもの、中心に描いた槍で困難を打ち破り、
物事が円満に収まるよう角を丸にしたと言われている。スパイダーマークとも言う。
*下に「MADE IN JAPAN《のついたものもある。
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- 使用期間1906年頃~1925年頃(1905年商標出願・1908年商標登録 登録人ローゼンフィルド氏)
- 色:グリーン・ブルー
- 色:グリーン・ブルー
- 分類:海外輸出向け(英国向け)、ファンシーウエアー、中期製品群
(日本陶器前半期)- 印のタイプ:転写・スタンプ
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- 使用期間1910年頃~1941年頃(1911年商標登録 登録人森村開作氏)
- 色:グリーン・マロン・ブルー・藍・金(ピンクは戦後の製品のみ
- 分類:海外輸出向け(英国向け)、ファンシーウエアー、中・後期製品群
(日本陶器前・後半期)- 印のタイプ:スタンプ・良質転写?
- グリーンマルキ印は、1911年から1928年まで使われました。
*マルキ印英国との違いは、「 MADE IN JAPAN 」の原産地国の表示の間にスペースが
あるものは、1908年から1910年まで使われました。「 Noritake 」の 「 K 」が違う。
**MADEINJAPANだと1911年から1928年まで使われました。
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ヤジロベー印について
- 使用期間1911年頃~1940年頃
(裏印と共に昭和15年4.13の年号が押された記念品あり)- 色:グリーン・マロン・ブルー・ピンク・藍・金
- 分類:国内向け、ファンシーウエアー・ディナーウエアー、中期・後期製品群
(日本陶器前・後半期)- 印のタイプ:スタンプ・良質転写
*ヤジロベーは、バランスのとれたけ経営を意味したもの。
*漢字の 「日本陶器会社 」や 「Nippon Toki Kaisha 」のないバリエーションもある。
*この裏印の前に、通称:初期ヤジロベー印があり、漢字の 「日本陶器会社 」・
「Nippon Toki Kaisha 」などがなく、ヤジロベーの形もすこし異なる、また、この印
に対し転写印である。
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