オールドノリタケ
アールデコ黒枠ラスター彩花模様
ムスタッシュ(口髭)カップソーサー
紅茶を飲む習慣は、ヴィクトリア朝時代に、上流階級のみならず労働者階級にまで広がりました。
それと同時期、口髭を生やすファッションが流行しました。
髭の手入れは、髭を整える特殊なWax(ワックス)など使っていたようで、お茶を飲む時は
立派な口ひげが紅茶の中に浸ってしまい、Waxが溶け出したりして、髭が紅茶で染まってしまう
こともあったようです。
その解決として、イギリスの陶芸家・Harvey Adams(ハービ-アダムズ)が、1860年代に髭受け付き
カップを発明し、ムスタッシュ・カップが世に出るようになります。
そして、イギリスのみならずヨーロッパ中に広まり、その波はアメリカまでと言われています。
さまざまなメーカーが作っていたカップですが、元々作られた数も普通のカップ&ソーサーよりも
少ないこともあり現在ではとても稀少なものとなっています。