Egyptmural  List
古代エジプト壁画リスト

 
この写真は、Egyptmural List 古代エジプト壁画Photoの一例です。

<出典>古代エジプト壁画 仁田 三夫氏資料 (19779.9.1)より



この古代エジプト壁画の画像は、著作権のある非公開のものですので、無断転載を禁じます。



18王朝壁画
19王朝壁画
20王朝壁画


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【参考資料】古代エジプト人の死生観


        Egyptmural List 古代エジプト18王朝壁画 (年代:B.C.1557-1306年) Photo List

18-1 鳩を食べる王女



彫刻師が浮彫りの下絵として描いたもの。絵画もこうした下絵もとづいて彩色された。


<出土>アマルナ王宮址 エジプト博物館 (カイロ)

18-2 聖なる授乳



<出土> トトメス3世王墓王家の谷 (テーベ)

18-3 夜の8時の世界(砂漠の世界)



<出土> トトメス3世王墓王家の谷(テーベ)

18-4 夜の第4時の世界



<出土> トトメス3世王墓 王家の谷 (テーベ)

18-5 アムドゥアトの書



<出土> トトメス3世王墓 王家の谷 (テーベ)

18-6 夜の第1時の世界



<出土>アメンへテプ2世 王家の谷 (テーベ)

18-7 玄室の内部



<出土>アメンへテプ2世 王家の谷 (テーベ)

18-8 ハトホル女神(天の女神で墓地の女神)と王妃



<出土>アメンへテプ2世 王家の谷 (テーベ)

18-9 沼地のカモ



<出土>アマルナ王宮址 エジプト博物館 (カイロ)

18-10 聖なるヒヒ



西の地平線にある冥界への門を開く12頭のうちの1頭


<出土>ツタンカーメン王墓 王家の谷 (テーベ)

18-11 夜の第1時の世界の神々



<出土>ツタンカーメン王墓 王家の谷 (テーベ)

18-12 オシリス(冥界の王)と故王の抱擁



<出土>ツタンカーメン王墓 王家の谷 (テーベ)

18-13 ハトホル(天の女神で墓地の守護者)に迎えられる王



山犬頭のアヌビスは、ミイラづくりの神で死者の守護神


<出土>ツタンカーメン王墓 王家の谷 (テーベ)

18-14 玄室の内部



<出土>ツタンカーメン王墓 王家の谷 (テーベ)

18-15 死者の裁判

  

死者の心臓を計量し、生前の正義の行いを証明する。
証明されると至福の地 ”イアルの野”に行ける


<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-16 神々と王



<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-17 ホムエムヘブ王



<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-18 女神イシス ( 冥界の王オシリスの妹妻)



<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-19 女神イシス

     

イシス が手にする杖ウアスは 、権力・支配権を象徴する


<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-20 アヌビスを礼拝する王



山犬頭のアヌビスは、ミイラづくりの神で死者の守護神


<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-21 王の腰衣



<出土>ホルエムヘブ 王家の谷 (テーベ)

 

18-22 宴会の女性たち



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-23 貴婦人の侍女



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-24 女楽師



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-25 貴族の庭園



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-26 石棺の運搬



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-27 ナイルの河船



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-28 ヌビアよりの貢納



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-29 工房図



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-30 荷物運び



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-31 銅器の製作



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-32 彫像の製作



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-33 厨子の製作



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-34 牡牛の犠牲



<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-35 煉瓦つくり



座っている作業監督はエジプト人、他はヌピア人


<出土>レクミラーの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-36 貴族の娘



<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-37 沼沢地の鳥たち



<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-38 貴族の夫婦



<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-39 鳥猟の従者



鳥猟する墓主の足元に従者(又は墓主の息子)


<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-40 死者の供養



<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-41 舟遊びする貴婦人



<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-42 収穫物の献上



鳥猟する墓主の足元に従者(又は墓主の息子)


<出土>メンナの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-43 フドウ酒づくり



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-44 沼沢地での鳥猟



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-45 沼沢地での漁



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-46 貴婦人と侍女



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-47 女楽師たち



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-48 沼沢地の光景



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-49 沼沢地の鳥たち



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-50 盲目の楽師と貴婦人



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-51 貴婦人の娘たち



<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-52 亜麻つみをする少女たち



亜麻布は古代のエジプト人の衣服の主要な原料


<出土>ナクトの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-53 貴族の妻



葬宴に参加した親族の一人


<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-54 葬列の図



<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-55 供物の運搬者たち



<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-56 副葬品の運搬者たち



<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-57 泣き女たち



ミイラの前で行われる最後の儀式


<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-58 ファラオに敬礼する外国人たち



外国人たち(ヌビア人・シリア人・クレタ人)


<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-59 供物の運搬者たち



<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-60 泣き女たち



ミイラの前で行われる最後の儀式


<出土>ラモーセの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-61 ヌビア貢納使節団の船



ツタンカーメン王への貢納品 貢納使節団の船


<出土>フイの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-62 ヌビアの貢納使節



貢納使節団の船


<出土>フイの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-63 ヌビアの貢納使節



<出土>フイの墓 シャイク・アブデル・クルナ(テーベ)

18-64 死んだ夫の供儀を行う妻



<出土>センネフェルの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-65 死者の魂と守護霊



<出土>センネフェルの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-66 オシリス(冥界の王)とアヌビス(ミイラづくりの神で死者の守護神)



<出土>センネフェルの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-67 清めの儀式をうける墓主夫婦



<出土>センネフェルの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)

18-68 フドウ模様の天井



<出土>センネフェルの墓 シャイク・アブデル・クルナ (テーベ)



〔解 説〕死者の裁判

裁判では、生前での行いが神々の意に適うものであったのかが量られます。
まず、四十二柱の神々(四十二のノモスの神々)に、「四十二の否定告白」をします。 それは、神々からの犯罪や倫理に関わる四十二の質問に対して、例えば、「盗みをしま せんでした」「うそをつきませんでした」「○○しませんでした」などのように告白を していくのです。次に、その告白が正しいか否かを大きな天秤で判定します。
天秤の片方の皿の上には「死者の心臓」を、もうひとつの皿の上には「真実を表すマア トの羽」を置きます。「死者の心臓」は、死者の現世の行為を最も知っている象徴 (その人の人生そのもの)で、それが「真実を表すマアトの羽」と釣り合えば、嘘をつ いていない正しい人(善い心臓をもつ人物)と判断されます。そして、その後「声正し き者(男性はマア・ケルウ、女性はマアト・ケルウト)」と称され冥界の王オシリスの 国であるイアルの野へ往くことができるのです。
しかし、もし、天秤が釣り合わない場合は、嘘をついていることとなり「アメミト」と いう怪物に心臓が食べられてしまいます。そこで心臓を食べられてしまうと、死者の 存在すべてがたちどころに消滅し、イアルの野には往かれなくなってしまうのです。 この心臓を食べられてしまうことを古代エジプト人は「第二の死」と考えて、一番恐れ ていました。死者の裁判を経て、「声正しき者」が「オシリス何某」となり、漸く イアルの野という来世の楽園で暮らすことができたのです。







        Egyptmural List 古代エジプト19王朝壁画 (年代:B.C.1306-1186年) Photo List

19-69 夜の第3時の世界



<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-70 星座表(部分)



<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-71 セティ1世(部分)



<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-72 神々と王



<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-73 北天の図



<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-74 イシスの女神( 冥界の王オシリスの妹妻)



イシスは、妹神ネフティスとともにこの翼で生命の息吹を送り、
夫のオシリス神(冥界の支配者)を復活させたと言われている


<出土>セティ1世王墓 王家の谷 (テーベ)

19-75 神々と姿



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-76 死者の書第17章とその挿絵



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-77 セネト遊び(チェスの一種で神と行う)をする王妃

    

死者の裁判の代わりに、前正義を認めさせる手段で セネト遊び相手は神


<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-78 女神たちに供物を捧げる王妃



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-79 マアト女神(正義の女神で宇宙創造の太陽神ラーの娘)



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-80 王妃ネフェルタリ



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-81 ハトホル女神 (天の女神で墓地の守護者)



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-82 太陽神ケベリ



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-83 オシリス神(冥界の王)



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-84 セルケト女神(死者の生命を保護する)



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-85 ハゲタカ女神クベト(エジプト王権の守護女神)     
  

”永遠の年”を意味するヒエログリフをつかみ、翼を広げて側室の通路を守護している


<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-86 ハトホルの牡牛



<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

19-87 プタハ神に捧げ物をする王妃

<出土>ネフェルタリの墓 王妃の谷 (テーベ)

 19-88 マアト女神(正義の女神で宇宙創造の太陽神ラーの娘)



<出土>シブタハ王墓 王家の谷 (テーベ)

19-89 魂を迎える2女神



<出土>シブタハ王墓 王家の谷 (テーベ)

9-90 2人の太陽神

1

<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 19-91 天の神々を礼拝する夫婦



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-92 供物の山



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-93 オシリス神(冥界の王)



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 19-94 ミイラとアヌビス神(ミイラづくりの神で死者の守護神)



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-95 イアルの野(至福の地)



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-96 イアルの野で農作業する夫婦



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-97 聖鳥フェニクス



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-98 冥界の神々



<出土> センネジェブの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

19-99 太陽神ケベリと冥界の神々



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-100 マアトを捧げる墓主とその両親



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-101 オシリスのもとへ赴く死者



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-102 朝日の礼拝



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-103 フェニクスを礼拝する墓主



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-104 ホルスを礼拝する墓主



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-105 ミイラとアヌビス神



葬祭神官の1人がアヌビス神のマスクをかぶって行う儀式

<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-106 聖なる牝牛



「豊かな増水」を意味するメヒウルトの名を持つこの牝牛は、天の女神ハトホルの化身でもあり神々の母ともみなされた。 彼女から生まれたハヤブサ神ホルスの上半身が、水から現れようとしている。


<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-107ナイルの水を飲む故人



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-108 天の神々



<出土>イリネフェルの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-109 網の漁



<出土>イビの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

19-110 洗濯



 亜麻布を洗っている4人の男たち


<出土>イビの墓 デル・エル・マディーナ(テーベ)

 

〔解 説〕イアルの野

冥界の王オシリスが住んでいる国は「イアルの野」と呼ばれています。「イアルの野」は、古代エジプト人が 考え出した来世の楽園で、そこで死後においても現世と同じような風景の中で同じように生活をするのが庶民の希望でした。 死者もオシリス王の仲間入りをしたというしるしに、名前の上に「オシリス」をつけてもらい、「オシリス何某」として 墓の内部に名前を刻み、来世で生き続ける者となりました。









        Egyptmural List 古代エジプト 20王朝壁画 (年代:B.C.1186-1070年) Photo List

20-111 トト神(部分)



<出土>
ラメス3世王墓
王家の谷
(テーベ)

20-112 ラメセス3世



  <出土>ラメス3世王墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-113 通廊の状景



<出土>ラメス3世王墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-114 アケルの書



<出土>ラメス3世王墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-115 天の女神ヌウトと太陽神の昼夜の航海



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-116 太陽神の誕生



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-117 列柱室の内部



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-118 ヌウト女神と太陽



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-119 太陽神の敵アポビを罰する神々



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-120 アケルの書



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-121 大地よりの太陽の誕生



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-122 太陽神の航海と誕生



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-123 地の神アケルと太陽神の舟



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-124 4人のオシリス神と太陽



<出土> ラメス6世王墓 王家の谷 (テーベ)

20-125 クッションに座る王子



<出土> カエムウアセトの墓 王妃の谷 (テーベ)

 

20-126 女神ネフティスとセルケト



<出土> カエムウアセトの墓 王妃の谷 (テーベ)

 

20-127 玄室の内部



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-128 礼拝する家族



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-129 ナイルの水を飲む故人



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-130 神々を礼拝する墓主夫婦



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-131アヌビス神



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-132 礼拝する家族



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-133 ハトホル女神(天の女神で墓地の守護者)



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-134 墓主の娘



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-135 灯明点火の儀式



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-136 灯明点火の儀式



<出土>パシェドウの墓 王家の谷 (テーベ)

 

20-137 ヘリオポリスの聖猫



<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)

20-138 フェニクスを礼拝する故人



<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)

20-139 供犧をうける墓主夫婦とその孫



<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)

20-140 葬祭神官たち



<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)

20-141 山犬頭の神々(隠された世界の神々)



<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)

20-142 聖なる蛇



 古代エジプト人にとって大地から生まれ、大地に住むとされる蛇は       、地下の冥界の混沌や暗黒の象徴と同時に冥界を旅する太陽神を守護する。


<出土> インヘルカウの墓 王家の谷 (テーベ)




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〔解 説〕イアルの野

冥界の王オシリスが住んでいる国は「イアルの野」と呼ばれています。「イアルの野」は、古代エジプト人が 考え出した来世の楽園で、そこで死後においても現世と同じような風景の中で同じように生活をするのが庶民の希望でした。 死者もオシリス王の仲間入りをしたというしるしに、名前の上に「オシリス」をつけてもらい、「オシリス何某」として 墓の内部に名前を刻み、来世で生き続ける者となりました。



【参考資料】古代エジプト人の死生観

 

古代エジプト人の考えた死後の世界、再生、復活の死生観は、今から約五千年前に始まり約二千年前に消えてしまいました。 古代エジプトでは、各地域(四十二のノモスという州)でさまざまな神が信仰され、いろいろな宗教が認められていました。 ちょうど日本の八百万神(やおよろずのかみ)と同じようなものです。エジプト最後の女王として有名な「クレオパトラ七世」 の在世、紀元前三十年頃、エジプトはローマ帝国の属州となりました。ローマ帝国は一神教の国だったので、エジプトにも当然 一神教を強制し始めます。すると、人々は次第に八百万神を祀ることをしなくなり、その後イスラム教を信仰するようになって、 古代の神殿やピラミッドなどには全く興味をしめさなくなりました。現代のエジプト人は、古代の人々が信仰してきた八百万神 にはあまり興味がありません。

エジプトの国土の九十%以上は砂漠です。ナセル湖より北のナイル川に沿った河岸にはグリーンベルトと呼ばれる緑地帯があり、 エジプト人のほとんどはそこで暮らしています。ナイル川上流のルクソール西岸は「死者の町」と考えられていて、「王家の谷」 「王妃の谷」など王家の墓や葬祭殿がたくさん造られました。この地から、墓内部に描かれた色彩豊かな壁画、ミイラやその傍に 置かれたさまざまな副葬品などが数多く発見されています。ルクソール東岸は「生者の町」で、当時の人々が参拝した「カルナック 神殿」や「ルクソール神殿」が現存しています。

古代エジプトの来世の神で一番有名なのはオシリス神です。オシリスが冥界の王と考えられるようになったのには次のような神話が あります。オシリスは、もともとエジプトを治める王でした。その弟セトはある時、オシリスの人気と地位に嫉妬して兄を殺害し、 体をバラバラにしてエジプト各地へばらまいてしまいます。オシリスの妹で妻であるイシスは、妹ネフティスとバラバラになった オシリスの体を一つひとつ拾い集めました。この時、オシリスの遺体を包帯で巻いてつなぎ合わせ、いわゆるミイラの姿にしたのが アヌビスという神(壁画では山犬姿)でした。そして、ミイラの姿となったオシリスは、妻イシス(壁画では玉座を頭に乗せた女神) との間にホルス(壁画ではハヤブサ姿)という息子をもうけます。その後、オシリスは現世の王位をホルスに譲り、自分は黄泉の国 (冥界)へくだり来世の王となったのです。

冥界のオシリスが住んでいる国は「イアルの野」と呼ばれています。「イアルの野」は、古代エジプト人が考え出した来世の楽園で、 そこで死後においても現世と同じような風景の中で同じように生活をするのが庶民の希望でした。また、死者も大神オシリスの仲間 入りをしたというしるしに、名前の上に「オシリス」をつけてもらい、「オシリス何某」として墓の内部に名前を刻み、来世で生き 続ける者となりました。

来世で復活するためには紀元前五千年以上前、古代エジプトの人たちは、自分たちが住んでいるところから西(前述のルクソール西岸など) にある砂漠の縁のお墓に死者を埋めました。砂漠ですから、遺体は自然と干乾びミイラになってしまいます。人々は、砂漠の中に埋め たミイラを見て、死者は西にある砂漠の向こうで永遠に生きているのだと考えたのです。
古王国時代(紀元前二千五百年頃)になると、王は即位後すぐにお墓を造り始めるようになります。王は死後に復活し、神々とともに 現世の人に影響を及ぼす(見守る)存在と思われていましたが、来世で復活するには肉体が必要でした。ですから、王さまの遺体を ミイラ(オシリス神話のように)として残すために解剖医学が発達したのです。
最初は王の肉体だけをミイラとして保存していましたが、のちに庶民も来世で復活したいという願いを抱くようになり、ミイラにして 埋葬されるようになりました。
ただし、来世の楽園イアルの野で復活するまでには、さまざまな困難(例えばワニや害虫や蛇に遭遇する、さまざまな罠に遭遇する など)に遭遇した後、冥界の王オシリスによる裁判を受けなくてはなりません。ですから、それらの困難から逃れたり乗り越えたり するために、願いを込めた祈りの呪文や、護符(お守り)などをミイラの傍らに置き、来世で復活できるように考えたのです。
特にパピルス紙(パピルス草から生成した古代エジプトの紙)に書かれた古代人の呪文集「日の下に現れ出るための書」は、 通称「死者の書」と呼ばれ、大切な巻物として棺のミイラの傍らに納められました。
この「死者の書」が発見されたことで、古代エジプト人の死後の世界を概観できるようになったのです。ちなみに「死者の書」は、 一つの決まった本のように書かれているわけではありません。二百以上もある呪文の中から自分に必要な呪文を選び出し、神官(祭祀者) たちに書いてもらったものです。ですから、呪文が一つの場合もありますし、たくさん書かれたものもあります。同じ呪文が重複する こともあります。また、書かれた時代によって表現様式もさまざまです。

古代エジプト人は、人間は五つの要素で成り立っていると考えました。
第一の要素は肉体です。
肉体が無ければ、現世も来世も生きることができません。
二つ目は、バーです。
あえて日本語に訳しますと「魂」となります(通常は訳しません)。バーは、死後に肉体から抜け出し、自由に飛び回り現世と来世を行き 来する存在で、墓内部の壁画や死者の書では人間の顔をした鳥の姿で描かれています。
三つ目は、影(シュート)です。日が照っていれば自分の影が必ず映し出されますので、それも人間の要素であると考えました。壁画には、 黒く塗りつぶされた人間の姿として描かれています。
四つ目は、名前(レン)です。
古代エジプト人は、人間の存在として名前を大切にしていました。
そして五つ目は、カーです。
カーは、人間の誕生とともに生まれ、「生命力」を表す言葉です。人間の生命力に一番必要な物は食べ物と水です。来世で生きる上でも、 やはり食べ物と水が必要であると考えました。墓には、偽扉(ぎひ)といって絵で描かれた開かない扉があるのですが、その扉の前に供物が 置かれます。カーは、生命の源であるエネルギーとなるその供物を受け取る役目で、両手を広げた形で壁画に描かれています。ちなみに、 残された者が供物をお供えしなかったり、あるいは供養してくれる人がいなくなったりした時でも死者が供物を受け取れることがで きるようにと、墓の中には供物や供物を作る様子を絵として描いてあるのです。
<出典>古代エジプト壁画研究家 村治 笙子氏 講演録より



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