Antique Preliminary Knowledge
アンティークの予備知識






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<目 次>

     
  1. 建築様式と特徴的なデザイン
  2.    
    • ロマネスク建築様式
    • ゴシック建築様式
    • ルネッサンス建築様式
    •    
    • バロック建築様式
    •    
    • ロココ建築様式
     
  3. アンティーク(Antique)の定義
    •  
    • アンティーク(Antique)とは
    •    
    • アンティーク家具の要件
  4. 4種類の材料によって分けられる4つの時代とその後の様式
  5.     
           
    1. 〔4種類の材料時代〕
    2.      
         
      • オーク材の時代(1500年から1660年)約110年
      •       
      • ウォールナット材の時代(1660年から1720年)約60年
      •       
      • マホガニー材の時代(1720年から1770年)約50年
      •       
      • サテンウッド材の時代(1770年から1800年)約30年
      •    
    3. 〔その後の様式〕
    4.     
         
      • ヴィクトリアン様式 (1837年から1901年) 約64年
      •      
      • アーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)1880年代から始まった
      •      
      • エクレクティックスタイル(折衷様式)(1920~30年、40年代)約20年




A. 建築様式と特徴的なデザイン (建築豆知識を参考に作成しました。)

  1. ロマネスク建築様式:10世紀末~

  2.    
    • 10世紀後半にヨーロッパ各地で広まったロマネスク様式。
    • ロマネスクとはローマ風という意味で、特徴は分厚い壁、小さな窓、 そして半円アーチです。
    • 有吊な建物がイタリアのピサの斜塔で有吊な ピサの大聖堂(半円アーチの入り口や窓、壁)     
  3. ゴシック建築様式:12世紀半ば~

    • 12世紀半ばのヨーロッパで、ロマネスク建築がさらに発展し、洗練されたゴシック建築が誕生しました。
    • ゴシック建築の一番の特徴は、尖った先端から緩やかに弧を描きながら長方形に下りてくる 尖頭アーチ(ポインテッドアーチ)です。
    •       
    • 有吊な建物がフランスの ノートルダム大聖堂(入り口の尖頭アーチ)
    •    
     
  4. ルネッサンス建築様式:15世紀~

    • ルネッサンス建築は、15世紀にイタリアの花の都・フィレンツェにはじまった建築様式。
    •     
    • 古代ローマの建築を手本に円柱やアーチ、ドームなどの要素が取り入れられました。
    •     
    • 特徴のひとつが、石やレンガの外壁に石材や大理石、テラコッタなどで装飾が施されていること。
    •     
    • また、ルネッサンス建築といえば、しばしば大きなドーム。     
    • 代表例が、フィレンツェのシンボルともいえる サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。
    •     
    • フィレンツェの大司教座聖堂で、ドゥオーモ(大聖堂)とサン・ジョヴァンニ洗礼堂 、ジョットの鐘楼 の3つの建築物で構成されています。その大きさが目を引くドームは、木枠を組まずに作られた史上初のドームであり、 建設当時は世界最大だったといいます。
     
  5. バロック建築様式:16世紀~18世紀前半

    •  
    • バロック建築は、16世紀末にイタリアで生まれ、18世紀前半ごろまでにヨーロッパ各地に普及しました。
    •     
    • バロック建築の特徴は、動きがあること。
    •      
    • バロックの語源はポルトガル語で歪んだ真珠を意味するバローコ(barroco)に由来する といわれています。
    •     
    • 当初は、バロック建築の過剰なまでの装飾や自由で動的な表現に対する蔑称として用いられたといいます。
    •      
    • 装飾性の高いバロック建築は、建築家の高い能力が必要だっただけでなく、建築主にも豊富な資金がなければ なりませんでした。そのため、バロック建築はカトリック教会や王侯貴族の宮殿など、財力と権力のバック アップを受けて建てられたスケールの大きな建造物が大半です。
    •      
    • バロック建築の構造上の特徴として挙げられるのが、 豪華な装飾や曲線と曲面の使用、中央部を強調したファサード(建物の正面デザイン)などで、 絵画や彫刻、建築が一体となって、豪華で劇的な空間が造り上げられました。
    •      
    • 絵画の技巧が建築に応用されたのも特徴で、空間を立体的に見せる「だまし絵が盛んに描かれたほか、 モザイクの絵画やスタッコ(化粧しっくい)による彫刻装飾も多用されました。
    •      
    • 世界的に有吊なバロック建築のひとつが、ローマにある トレヴィの泉。ポーリ宮殿をバックに、海神ポセイドンや豊穣の女神デメテルなど、古代神話をモチーフにした彫刻が 施された壮大なスケールの泉です。
    •      
     
  6. ロココ建築様式:18世紀~

    • 17世紀末のフランスの室内装飾がはじまりだといわれるロココ建築。
    • おもに教会や宮殿といった建造物の屋内装飾や家具・調度品の装飾に用いられた様式で、18世紀にフランス、 イタリア、スペイン、ドイツ、オーストリアなどに広まりました。    
    • ロココの室内装飾にみられるのが、ロカイユ(貝殻,小石などのモチーフを特徴とするヨーロッパの 18~19世紀の装飾様式。)と呼ばれる浮彫装飾です。
    • 一見椊物や貝殻などをモチーフにしているようにも見えますが、実際には抽象概念を形にしたもので、 左右対称であることを特徴としていました。
    •    
    • ロココの室内装飾が目指したものは、バロックのような劇的な演出や壮麗さではなく、 身近な人々と心あたたまるひとときが過ごせるような和やかさを演出すること。
    •    
    • ロココ様式の装飾は、華麗をきわめたバロックに飽きていた建築家や芸術家に歓迎され、急速に普及していったのです。
    •    
    • ロココの装飾は教会などにもみられ、ロココ建築の外観は、輪郭や区画がはっきりせず、動的で仰々しい バロック建築に比べると、メリハリのない印象を受けることも少なくありません。
    •    
    • その影響は建物の内部にも見ることができ、ロココの教会では、ルネッサンスやバロックでみられたような 水平方向の区分が衰退し、内部全体が連続した空間として演出されるようになりました
    •    
    • 区分された内部空間が畳みかけるように迫ってくるバロック教会に対し、ロココの教会はより優しい印象 を与えるものが主流です。
    •    
    • ロココを代表する建築が、ドイツのロマンティック街道沿い、フュッセン近郊にたたずむ ヴィース教会。 世界遺産にも登録されているこの教会には、鞭打たれるキリスト像にマリアという農夫が祈りを捧げたところ、 キリスト像が涙を流したという伝説が残っています。
    •      
    • 素朴な外観とはうって変わって、内部に足を踏み入れると、色彩豊かな絵画と彫刻で彩られた優美な空間に 息を吞みます。
    •    
    • その他の事例:ロシア、サンクトペテルブルク近郊の エカテリーナ宮殿



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B.アンティーク(Antique)の定義

  1. アンティーク(Antique)とは

    •   
    • 「アンティーク(Antique)」のもともとの意味は、フランス語で古美術や骨董品のこと。
    •   
    • そもそもラテン語で「古いモノ」と言う意味だった「Antiquus(アンティクウス)」が語源です。
    • 「100年経ったものがアンティーク」と言われるのは、そもそも19世紀末にアメリカの マッキンリー大統領が、輸出入に関する法改正の中で「アンティークとは製作されてから100年経った もの」と決めたことがきっかけです。
    •   
    • その後、1934年にアメリカが定めた通称関税法で「100年以上の古い美術品、工芸品、 手工芸品に輸入関税を課さない」と決められたことで「アンティーク」=「100年以上 経ったもの」という慣習になりました。
    •   
    • さらにGATT(関税と貿易に関する一般協定)やWTO(世界貿易機関)がこの基準を採用したので 「アンティークとは100年を経過したもの」と言われるようになりましたが、これはあくまで、アンティークとは あまり関係のないアメリカの関税法上で輸入関税がかからないという決めごと。
    •   
    • 逆に、アンティークが生活に密着しているヨーロッパ各国では、「アンティーク」に対して 明確な定義は存在していません。
    •  
     
  2. <アンティーク家具の要件>

    •   
    • イギリス人が「アンティーク家具」に対して重要視しているのは、アンティークとしてデザイン の歴史を継承しているということです。
    •   
    • また「100年以上」という時間より、大量生産で作られていないこと(第二次世界大戦以前)を重視しています。
    •   
    • 1920~1930年頃、アールデコの終わりから1940年代までのものを「アンティーク」、 それ以降は「モダンアンティーク」や「ヴィンテージ」と呼んだり・・・規定がなく表現は、結構、曖昧です。



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C.4種類(オーク、ウォールナット、マホガニー、サテンウッド)の材料によって分けられる4つの時代とその後の様式


1から8までクリックすると、当該の説明ページに移動します。

  1. オーク材の時代(1500年から1660年)約110年
  2. ウォールナット材の時代(1660年から1720年)約60年
  3. マホガニー材の時代(1720年から1770年)約50年
  4. サテンウッド材の時代(1770年から1800年)約30年
  5. ヴィクトリアン様式 (1837年から1901年) 約64年
  6. アーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)1880年代から始まった
  7. エドワーディアン様式(エドワード7世の様式)時代 1901年~1914年
  8. エクレクティックスタイル(折衷様式)(1920~1930年代)約10年




1.オークの時代(1500年から1660年)約110年

(チューダー、エリザベス、ジャコビアン様式)
ゴシック様式の影響を受けたオークの時代の家具は「木彫り」や「挽きもの細工」が施された直線的で重厚感のある デザインが特徴です。
      
  1. チューダー様式:15世紀末~16世紀半ば(ヘンリー7世(ヘンリー・チューダー))

  2.     
    • 「ポインテッドアーチ」:先が尖ったアーチの形の浅浮き彫り
    • メダリオンヘッド:円形モチーフの浅浮き彫り
    •     
    • 「リネンフォールド」:布を折り返したカーテンのひだのようなデザインの浅浮き彫り
    •     
    • 「チューダーローズ」:当時の王チューダー家の紋章をモチーフの浅浮き彫り
    •  
    • バルボスレッグ:正式吊称は「カップアンドカバーレッグ」、バルボスの表面に彫刻など の装飾はなく球状でカップが上下にくっついているようなデザインで彫りがあまり入っていないもの 
    •      
                      
        
  3. エリザベス様式 1558年~1603年(エリザベス女王が即位 1558年~1603年)

  4.    
    • 家具の脚の彫刻(テーブル、ベッドの支柱や食器棚の円柱:バルボスレッグ →この時代のバルボスは、球状の部分に葡萄の形(繁栄)や アカンサスリーフ (「長寿の象徴」) の豪華な彫刻
    •    
    • 伸張式テーブル 「ドローリーフテーブル」様式:天板を引き出してサイズを変えて使える
    •    
    • スツールやベンチに変わって、背もたれのついたダイニングチェアが誕生
      *エリザベス様式 1558年~1603年に、スツールやベンチに変わって、背もたれのついたダイニングチェアが誕生
    • **背もたれが付いている椅子がめずらしかったこの時代に、家の主人だけが背もたれ付きの椅子を使うことが あったことから、 現在、組織のトップを意味する英語「チェアマン(chair man)」という言葉が生まれたと 言われています。
       
  5. ジャコビアン様式 1604年~1660年代

     
  6.   *「ジャコビアン」とは王の吊前「ジェームズ」のヘブライ語「ヤコブ(Jacob)」から派生したもの
          
    • 花瓶のような形へと進化をしたバルボスレッグ。
    •      
    • ボールを並べたようなデザインのボビンターニング(ボビンレッグ) →ろくろや旋盤を紐を使って回して木を削って作った挽きもの細工。
    •      
    • 「リネンフォールドも流行
    •   



2.ウォールナットの時代(1660年から1720年)約60年

  

D.カロリアン様式:後期ジャコビアン様式

   


3.マホガニーの時代(1720年から1770年)約50年